この記事では、2024年6月期WOWOWで放送される亀梨和也(KAT-TUN)主演のドラマ「ゲームの名は誘拐」の東野圭吾原作小説のネタバレを含むあらすじと結末を紹介します。
連続ドラマWで全4話を通して放送される「ゲームの名は誘拐」の東野圭吾原作小説は、どのような最後だったのか?原作を読んでの感想と考察を書いていきたいと思います。ネタバレを含むため、小説の内容を知りたくない方はご注意ください。
「ゲームの名は誘拐」が執筆されたのは、2000年10月号~2002年6月号(Gainer誌に「青春のデスマスク」というタイトルで掲載)です。
20年以上が経過した現在、亀梨和也さん主演でどのようなドラマに生まれ変わるのか?注目です!
東野圭吾原作「ゲームの名は誘拐」のあらすじ
まず、主人公の佐久間駿介(演:亀梨和也)は広告代理店「サイバープラン」のエースプランナー、自信家で仕事も恋愛もゲーム感覚で楽しんできた、いわば“人生の勝ち組”です。
順風満帆な佐久間の人生ですが、日星自動車(にっせいじどうしゃ)がクライアントの一大プロジェクト(オートモービル・パークのプラン)から外されてしまいます。このプロジェクトは、日星自動車の新車発表を兼ねた大々的なキャンペーンで、佐久間はこのプロジェクトのリーダーを任されていました。
佐久間が何週間もかけ苦労して組み立てたプランを、新しく副社長に就任した葛城勝俊(演:渡部篤郎)が否定し中止を言い渡したのです。葛城は日星自動車会長の息子ですが、アメリカ支社でマーケティング技術を身に付けてきた実力者です。
当初はプラン自体が白紙になるところでしたが、スタッフを一新すること、特にリーダーの佐久間を外すことで“新車キャンペーン自体はサイバープランに任せてもいい”ことになります。佐久間のプランを「奇抜で短期的、長期的な視点に欠ける」と指摘した葛城に、佐久間はプライドを傷つけられます。
むしゃくしゃした佐久間は真っ直ぐに家に帰る気になれず、酒を飲んだ帰りに田園調布にある葛城の屋敷を訪れます。酒の勢いもあり屋敷前まで行った佐久間でしたが、屋敷の大きさにひるんでしまいます。その時、屋敷の塀から若い女が抜けだしてくるのが見えます。
その女をタクシーで追ったところ、着いた先はホテル。どうやら今夜泊まるホテルを探している様子の女に佐久間は話しかけます。自身の名刺を渡し女に話しかけた佐久間に対し、警戒をしながらも自分は葛城勝俊の娘の樹理(演:見上愛)と名乗る女に、佐久間はホテルの部屋を取ってやります。
樹理は葛城の前妻時代の愛人の子どもで、現妻の子ども(千春)と喧嘩をしたことで今回家出をしてきたと言います。樹理は愛人の子どもであることで家に居場所がなく、衝動的に家を飛び出したものの、お金を持っていないため佐久間に狂言誘拐を持ちかけます。
狂言誘拐を持ちかけたのは、樹理!佐久間は当初、誘拐ゲームをするつもりはありませんでした。
一度は断った佐久間でしたが、翌日出社し葛城を見たことで考えを改めます。「お前たちはゲームの駒なのだから、自分の言う通りに動けばいいんだ」と言わんばかりの葛城の言動に、佐久間の中で屈辱感と闘志が燃え上がります。葛城と勝負し勝ちたいと考えた佐久間は、樹理の狂言誘拐に乗るという決断を下します。
樹理の正体は千春!?「ゲームの名は誘拐」の伏線はココ!
自分は愛人の娘だと言った樹理ですが、その正体は正妻の子ども「千春」です。それが物語のラストで判明するのですが、主人公の佐久間同様、最後の急展開に驚いてしまいました。ここからは、作中の伏線について紹介します。
\原作小説はこちら/
脅迫文に名前を入れることに拘る
佐久間が考えた脅迫文は「ご息女を預かっている。無事に返してほしければ、こちらの要求に従っていただきたい。」という一文から始まるものでした。
この脅迫文を見た樹理が「ご息女の部分を変えてほしい」と注文を付けます。「きちんと“樹理”と名前を書いてほしい」と頑なに言います。
この部分にかなり違和感を持ったのですが、後々「父親(葛城)に誰が誘拐されたのか」知らせるためだというのが分かります。
この記事でもネタバレで書きますが、樹理は本当は千春です。「誘拐されたのは千春だけど、犯人は樹理と思っている」という点がポイント!
置き忘れてきた、樹理の携帯電話
樹理は衝動的に家を出てきたため、携帯電話を持って出るのを忘れたと言います。実は、樹理は携帯電話を持っており、それで父親(葛城勝俊)と連絡を取り合っていました。
佐久間は葛城に掲示板を使って指示を出していたのですが、これとは別に樹理から直接細かな内容を知らせてもらっていました。
20年以上前の作品なので、連絡手段が「サイトの掲示板」という点に時代を感じます。
横須賀在住の樹理の友達、ユキ
当初、家出した後には誰とも連絡を取っていないと言っていた樹理ですが、誘拐計画がスタートすると突如、「ユキちゃんという友達に電話をかけた」と告白します。
樹理いわく、とりあえずユキちゃんの部屋にでも行こうかと思って電話をかけたものの、ユキちゃんは今月からアメリカに行っており留守だったため、留守電にメッセージを入れたというのです。
そんな大事なことを忘れるかな?
慌てた佐久間は樹理と横須賀にあるユキちゃんの家(部屋)に行き、メッセージを消すという行動に出ます。
タイミングよくいたずらされるのも変だし、ユキちゃんの部屋の合い鍵の場所を樹理が知っているのも…都合がいいよね?
後に、この落書きの犯人は樹理の母親(葛城の正妻:芙美子)と判明します。
横須賀からの帰り、樹理と男女の中へ発展
横須賀からの帰り捜査をかく乱させるため、ラブホテルから葛城へ電話をかけた佐久間と樹理。帰ろうとする佐久間に樹理は、そこから近い場所に母親に連れてきてもらった“好きな場所”があると佐久間を案内します。
先ほどのラブホテルでは思いとどまったのに、突如一線を越える佐久間と樹理。樹理から「連帯感を確かめたい」と佐久間に迫ります。
実はこの時、樹理が佐久間と関係を持ったのは「佐久間の陰毛と体液(精液)」を手に入れるためだったのです…!
えーーーっ!何で!?何に使うの?それって、父親の指示?だったらドン引きなんだけど…っ!!?
葛城が樹理に指示したのは、“佐久間の毛髪を手に入れること”でしたが、より決定的な証拠が必要と考えた樹理の判断で、佐久間と関係を持ち“絶対的な証拠(陰毛と体液)”を手に入れたのです。
葛城が誘拐について、警察に通報した気配がない
佐久間は「誘拐について警察に届け出るな」という指示をしますが、もちろんそれを葛城が守るとは思っていません。そのため、警察がどのくらい動いているのかを知ろうと、葛城を取引(身代金の受け渡し)のため呼び出します。
ホテルから葛城の車に尾行が付いている様子を確認するのですが、後で映像を見返しても尾行が付いている様子がありません。また、その後に本当の身代金の受け渡しをするのですがそこでも、警察が付いている様子が見られませんでした。
一度目は佐久間には元から取引のつもりはなく、警察の尾行の有無を調べるための予行演習。そこで、佐久間は尾行がないのをおかしいと感じます。
鮮やかな手口で身代金3億円を手に入れた佐久間と樹理!最後まで、警察の影が見えなかったことが不思議でした。
狂言誘拐の黒幕は葛城!樹理は殺人犯!?
身代金を受け取った佐久間は、誘拐の口裏合わせをし、樹理を葛城の元へ返します。この時、樹理の身代金はユキちゃんの部屋へ隠しておくことにします。
まんまと葛城とのゲームに勝った(と思っている)佐久間。これで物語は終了…ではありません!
翌日ふと身代金の受け渡しの連絡に使っていた掲示板を見てみると「身代金を払ったのにも関わらず、樹理が帰ってきていない」という葛城からのメッセージに気づきます。
え?どういうこと!?樹理が帰っていない!!?パニックになる佐久間。樹理はどこに消えてしまったのか?
樹理の行先を考えた佐久間は、横須賀のユキちゃんのマンションに行きます。“女性専用マンション”だときかされていたそのマンションは、郵便受けを確認したところ男性も住んでいるマンションということを知ります。
樹理が行方不明になって10日以上が経過したころ、会社で“葛城の娘が行方不明になっている”という噂が流れます。気が気ではない佐久間に畳みかけるように、同日にテレビで映し出された樹理の顔写真は、“佐久間がともに狂言誘拐をした樹理ではなかった”のです…!
えーーーっ!!?どういうこと!!?さすが、東野圭吾先生!このまますんなりと物語を終わらせない!思わず、驚きの声が出てしまいました。
数日一緒に過ごした樹理は誰だったのか?気になる佐久間は、事件の真相を知ろうと、学生時代の後輩で現在はテレビ局で働いている湯口(演:泉澤祐希、ドラマでは経済誌の編集者)にコンタクトを取ります。
誘拐の線はあるのかと湯口に聞いたところ、樹理が失踪した当時警視庁の誘拐犯の動きがなかったこと知らされた佐久間は、一連の狂言誘拐で警察の影がなかったことと照らし合わせ“なぜなのか?”と疑問を抱きます。
警察に誘拐事件を届けていない葛城。佐久間と一緒に狂言誘拐を実行した樹理…この樹理は、一体誰だったのか!?
佐久間は確信を得るために、葛城の本妻の子どもである高校三年生の千春の顔を知ろうと動きます。高校に行き、千春と同じクラスの生徒から千春の顔写真を見せてもらった佐久間は、“自分と行動を共にしていたのは千春だった”ことを知ります。
「樹理は千春だった」、では本物の樹理はどこにいるのか?考えていた佐久間の目に、“樹理が遺体で発見された”というテレビのニュースが飛び込んできます…!!
どういうこと!?樹理は誰に殺されたの??ラストの少ないページ数で一気に謎が謎を呼ぶ展開!!
再び湯口を呼び出した佐久間は、下記のことを聞き出します。
事件の全貌が見えてきた佐久間は、慌てて葛城に“至急連絡をくれるよう”、メールを出します。相手からのアクションがない1日を過ごした佐久間が帰宅しソファに腰を下ろした時、寝室のドアが開き樹理(千春)が入ってきます。
怖いーーーーっ!!!最高にドキッとした瞬間でした!
佐久間の部屋からスペアキーを持ち出していた樹理が登場!スペアキーは偽物とすり替えられていたけど、使わないから気づかなかったんだね。
千春が樹理を殺した原因は、化粧クリーム
千春が樹理を殺した原因は、母親(芙美子)とフランスに行った時に買った化粧クリーム(※ドラマではハンドクリーム)を樹理に勝手に使われたためでした。
樹理が先に千春のほっぺたを叩き、それに応戦した千春は樹理をハサミで刺し殺したというのです。
美容師が使っているハサミが凶器!ハサミでも人が殺せることにも驚きだけど、姉妹喧嘩が殺人に発展するなんて…っ!
衝動的に樹理を殺してしまった千春が屋敷を飛び出したところ、それを佐久間が追ってきた…という展開だったのです。
殺人を犯した絶体絶命のピンチに話しかけてきた佐久間に対し、自分が千春だと名乗りたくなかったため咄嗟に“樹理”と嘘をついたことから千春は樹理を演じることになります。
佐久間から提案された「誘拐ゲーム」について何かピンとくるものがあった千春は、これを利用できないかと考えます。ゲームの話を聞いた後すぐに、父親(葛城勝俊)に電話した千春は、父親から「佐久間のプランを利用できるかもしれない」と褒められます。
樹理を殺したことには何も言わず、必ず何とかするから帰ってこいという葛城。葛城にとって樹理は娘ではなかったのでしょうか…。
そこからは、佐久間の誘拐ゲームが全て葛城に筒抜けだったという事実が語られます。存在しないユキちゃんの部屋の身代金は、その後すぐに葛城が回収していたことも知ります。
千春とワインを飲みながら事件の答え合わせをしていた佐久間ですが、突然頭痛がし始め、ワインに何かが入っていることに気づきます。
気づいた時にはもう遅い!このまま佐久間は、自殺に見せかけて殺されてしまうのでしょうか!?
樹理を殺害した犯人に仕立て上げられたかのように見える佐久間。「樹理を殺したことを悔い、自分は自殺します」という流れで、佐久間は葛城に殺されてしまうのか?と思ったところ、佐久間が再び目を覚まします。
次に気づいた時には、ラスボス葛城の登場です。葛城とのゲームに勝ったと思っていた数日前の佐久間でしたが、最後は形勢逆転!葛城は、佐久間の誘拐計画の評価をし、佐久間を殺す気はなく、佐久間の最後の手の内を確認したかったと言います。
被害者と言う立場からすれば、佐久間が犯人ではないという証拠はいくらでも作れる!
佐久間を殺す気はなかったのに、葛城はなぜ佐久間のワインに薬を混入し眠らせたのか?それは、“佐久間の切り札を見るためだった”のです。
千春が樹理としてこの部屋にいた証拠!コッソリ撮った写真がこんなところで役立つとは!?
亀梨和也主演ドラマのラストは?原作から考察
上記が、原作のあらすじと最後のラスト(ネタバレ)になります。ゲームに勝ったと思っていた佐久間は、実は葛城の手の上で踊らされていたという結末でした。
このラストであれば、樹理を殺した千春は完全犯罪で警察に捕まることはないでしょう。亀梨和也主演のドラマは原作通りに話が進むのでしょうか。
亀梨和也主演でのドラマでは、原作に沿った展開となるのか?もしくはドラマ独自の脚本に変換されるのか気になるところです。
現代のツールを駆使する以外に物語がどう変わるのでしょうか?
原作小説の連載時のタイトルは「青春のデスマスク」。これは、佐久間の出がけたゲームからきています。手がけたゲームタイトルは「青春のマスク」、内容は人生ゲームです。
「プレイヤーは理想の顏を手に入れるよう努力し、人生を良いものにするよう模索し、幸せを掴むことを楽しむゲームだ」と佐久間は説明をします。これは、佐久間自身のこれまでの経験そのものを表すゲームとなっています。
佐久間は子供のころから、常に「その場に相応しい仮面」を付けてきたと言っています。この世は、状況に応じてどれだけ適切な仮面を被れるかというゲーム。
皆大なり小なり仮面を被っている。素顔をさらしていたら生きていけない世の中という、佐久間の言葉が佐久間のキャラクターを表しています。
佐久間のキャラクターを形成する「青春のマスク」に関するエピソードが、ドラマでも見られると考えます。
また、原作は2003年に藤木直人主演で映画化されており、タイトルは「g@me」。こちらでは、原作のサスペンス要素を残しながらも、男女の恋愛に焦点を当てたストーリーに変わっていました。藤木直人×仲間由紀恵の映画「g@me」はU-NEXTで配信されています。
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「ゲームの名は誘拐」原作の結末まとめ
この記事では、2024年に亀梨和也主演で放送される「ゲームの名は誘拐」の原作小説のあらすじやネタバレ感想、結末について紹介しました。
この機会に、原作小説や映画「g@me」も一緒にチェックして、ドラマとの違いを楽しみましょう。
\原作小説はこちら/
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