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【問題物件】続編『天使の棲む部屋』結末をネタバレ解説!原作小説のあらすじ&考察

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この記事では、大倉崇裕氏のミステリ小説シリーズ続編『天使の棲む部屋 問題物件』について、あらすじと感想を交えながら、原作小説の結末がどうなっているのか、作者・大倉崇裕が伝えたいメッセージやドラマ化に向けた見どころを解説します。

きゅんはむ
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最初の舞台はアメリカ・アリゾナ州!前作よりスケールアップしてる予感!前作「問題物件」についてはこちらの記事を参照ください。

≫【問題物件】原作小説ネタバレ考察:あらすじを徹底解説はこちら

まるはむ
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でも、やることは”問題物件”を解決すること。果たしてどんな謎が待ち受けているのかな?ドラマではこの続編小説も含まれるみたい!楽しみだね。

ドラマ『問題物件』の原作小説は、大倉崇裕氏の『問題物件』と続編『天使の棲む部屋 問題物件』です。

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【ネタバレ解説】続編『天使の棲む部屋 問題物件』あらすじ

問題物件の続編である、『天使の棲む部屋 問題物件』のあらすじを紹介します。全4章から成る単行本では、前作『問題物件』同様に1章につき1軒の問題のある物件の調査をします。早速、続編シリーズはどんな問題物件が取り上げられているのか見ていきましょう。

天使の棲む部屋

問題・原因・結末
  • 問題:犯罪の嫌疑をかけられた者が滞在すると、拳銃自殺をする部屋の謎を解く。
  • 原因:三代続く地元名士による、犯罪者とその被害者との間で行われる私刑。
  • 結末:屋敷の持ち主エミリオは最後、死のゲームに参加させられたことで頭がおかしくなり、病院に入る。

続編シリーズ1章の舞台はアメリカアリゾナ州にある、木造二階建てのの古びた洋館です。なぜ舞台が日本からアメリカに移ったのかというと、原因不明の病を患っている雅弘氏に対する新しい治療法が見つかったという知らせを受け、雅弘氏がアメリカに飛んだからです。

恵美子は日本で帰国を待つ予定でしたが、これ幸いとばかりに現社長(高丸)派は恵美子に、アメリカにある問題物件の解決を依頼します。その物件とは、犯罪を犯した嫌疑をかけられた者が滞在すると、命を落とすという別名「天使の棲む部屋」でした。

屋敷が建てられたのは七十年ほど前で、後に土地の名士となるダニエル・クリッティオが自分の家族のために建てたものでした。現在の所有者はダニエルの孫、エミリオです。奇妙な事件が起き始めたのは、館を建設して二十五年目の夏で、滞在者ミラーが一階玄関の客間で拳銃自殺をとげます。ミラーは自殺の直前、殺害の罪で裁判にかけられたものの無罪となった人物でした。

ダニエルは慈善事業の一つとして、冤罪を受けた者を救済する運動をしており、その後も無罪判決を受けた者がダニエル邸に滞在すると、自分でこめかみを撃ち亡くなる事件が続きます。しかし、無罪判決を受け、その後真犯人が見つかった者などは何事もなく夜を明かすことから“天使が裁きを下す部屋”として伝統化します。

きゅんはむ
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果たして、命を絶つ理由は本当に「天使の裁き」なのか、それとも人間の仕業なのか?天使が裁くってファンタジーっぽいけど、何か裏がありそうな予感…!

恵美子が屋敷を訪れた時、天使の棲む部屋に泊まるゲストとして、投資詐欺を働き無罪となったトム・バレットと、その被害者である見届け人三名(ポール・バック、オリビエ・マーミオ、バーバラ・ヘニンガム)が集まっていました。

投資詐欺被害者側はトムに対し、天使の棲む部屋に一泊泊まり生きて朝を迎えれば訴訟を取り下げるとの約束を交わし、トムはそれを受け問題の部屋に滞在するため訪れています。果たして、トムは無事に部屋から出ることができるのでしょうか。

まるはむ
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怪しげな屋敷に集まった被害者たちと犯人候補たち…緊張感がヤバそう。一色触発って感じじゃない?

翌朝、驚くことにトムは、天使の棲む部屋で拳銃で頭を撃ち亡くなっていました。警察に連絡しようにも停電しており慌てる滞在者に対し、一人冷静な恵美子。エミリオは恵美子と共に三人の話を聞く中で、それぞれが少しずつトム殺害に関与していることを見抜きます。

犯罪に関与した三名と恵美子は、エミリオによって問題の部屋に閉じ込めてしまいます。エミリオは、恵美子以外の者を何事もなく帰すつもりが、トムが亡くなったことで、その計画がダメになったと言い放ちます。

部屋には弾が三発入った銃があり、部屋には少しずつガスが注入されています。ガスは下から上に上がるため酸素が減れば全員亡くなりますが、一人だけは助けると宣言。エミリオは閉じ込めた四人に対し、残り一人になるまで殺し合いをしろと命じたのです。

きゅんはむ
きゅんはむ

絶体絶命のピンチ!と思ったら、ここで犬頭さんが華麗に登場!天使の棲む部屋の謎を解き明かします。

この屋敷では長年、鍵で閉じ込めた部屋にガスを注入し、犯罪者とその被害者との間で窓を隔てたロシアンルーレットが行われていたことが判明。犯罪被害者側の人数が多ければ多いほど、犯罪者には不利で、多くは犯罪者側の死に終わるというものです。

まるはむ
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ダニエルが始めた犯罪者を使った生死をかけたゲームは、孫のエミリオまで受け継がれていたのです。

最後はいつもの通り、犬がの独壇場!エミリオを強制的に“死ぬと分かっている”ロシアンルーレットに参加させ、エミリオは恐怖のあまり気絶します。

水の出る部屋

問題・原因・結末
  • 問題:管理しているマンションで、水が関わる不可解な出来事が立て続けに起こっている。
  • 原因:殺人事件の犯人が、自分が描かれた証拠となるイラストを抹殺したいため一連の騒動を起こしたもの。
  • 結末:犯人の前で一連の出来事の謎を解き明かし、ナイフで襲い掛かってきたところを真正面から蹴りつけ捕まえる。

依頼主は、ドリーム住宅サービス・日向興一(ひなた こういち)。自社が管理している築三十年六階建てのマンション「サンドリアス」で立て続けにトラブルが起き、それが自身の身にも迫っていると恐怖を感じています。

時期住人
(部屋)
事件
一昨年12月24歳女性(404号室)風呂場で首を吊ろうとするも、ロープが切れ浴槽の水で溺死。
3月10日一階・二階悪臭が立ち込め、下水管の補修工事を行うため、該当階の住人はホテルへ避難。各階に防犯のため警備員を二人ずつ配置。
12日塚本登
(304号室)
部屋の中が水浸しになるも、水漏れの原因は不明。翌日404号室を確認すると、誰もいないはずの部屋のリビングが一面水浸しだった。
13日塚本登
(304号室)
自殺の名所(田鶴摩湖)で溺死体で見つかる。
16日日向興一
(依頼主)
マンションで突然意識を失い、気がつくと404号室の浴槽の中にいた。

服もカバンも持ったまま、気が付くと自殺者の出た404号室の浴槽に浸かっていたという日向は、相当怯えた様子です。犬頭と恵美子は、早速問題のマンションを調べ始めます。

きゅんはむ
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何で日向さんが怯えているのか?それは、404号室で亡くなった女性の呪いだと思っているからなんだね。

すると、マンションの部屋のマスターキーは管理人室にあるもののむき出しで置いてあり、管理人のいない深夜に侵入すれば盗み出せそうなことが判明。また、404号室の隣403号室は引っ越したばかりのようで不在。各部屋を区切る仕切り板には数センチの隙間があり、ホースを繋げば周辺の部屋に水を届けられそうです。

亡くなった304号室の塚本について調べると、人の秘密を暴いては証拠写真で脅し金を巻き上げる、揉め事が絶えない人物だったと分かります。塚本を殺したい人が多かったものの、データを処分しないことには手が出せないと思われていたところ、何者かが塚本を殺害したことで脅されている側は疑心暗鬼になっている様が伺えます。

二人が204号室・稲垣紗綾(いながき さや)の部屋を訪ねると、イラストレーターをしている彼女は、304号室の水漏れの二次被害に遭っていました。

東側の壁伝いに水が流れ落ち、壁に貼っていた水性ペンで描いたイラストが濡れてダメになったと言います。イラストに描かれていたのは、10日前電車の窓から見た風景で、どこかで見た男だと思い、急ぎ描きとめたものでした。

それを聞いた犬頭は、異臭騒ぎのあった10日前の3月10日、田園都市線沿線で何か重大事件がないかを調べます。すると、三原朱代(みはら あけよ)が自宅浴槽で溺死した事件があり、金品が盗まれていることから警察は強盗殺人事件として捜査をしていることが判明します。

「サンドリアス」に戻った二人は、管理人・額野遼(ぬかの りょう)を訪ねます。犬頭は、一連の出来事は稲垣が電車から見た風景を描いたイラストを無くすためだったと、下記の推理を展開します。

  1. 三原朱代を殺害した犯人は、逃げる姿を電車に乗っていた稲垣に目撃され、イラストに描かれてしまう。そのイラストを消したい犯人は404号室の呪いを利用しようと考える。
  2. 404号室は一昨年の住人の自殺により長く空いたまま。そして、その真下の304号室には素行の良くないライター(塚本)が住んでいる。
  3. 引っ越しにより無人となった隣室403号室に侵入し、404号室に水をぶちけ、塚本をホテルに避難させる。
  4. ホテルから塚本を呼び出し殺害。塚本死亡で注目がそちらに集まっている間に、204号室に水漏れの二次被害が発生。事件現場から自分が逃げる姿を描いたイラストをなくすことに成功。
  5. 日向がカバンごと404号室の浴槽に沈められたのは、カバンの中に入っていた各部屋の被害状況を撮った写真の中に、204号室のものがあったため。
まるはむ
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塚本を殺害し車で湖まで運んで溺死に見せかけたのは、404号室の呪いに結びつけるため。…手が込んでるね~。

きゅんはむ
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日向さんのカバンの中のパソコンには、犯人の稲垣が犯行を終え逃亡している様が描かれたイラストのデータが入っていたんだね。

マンションの住人情報を詳細に知っていること、日向が気を失う前に管理人室でお茶を飲んでいたことから、犬頭は管理人の額野が一連の事件の犯人だと断定します。日向が急に気を失ったのは、額野が入れたお茶に強力な睡眠薬を入れていたからでした。

鳩の集まる部屋

問題・原因・結末
  • 問題:鳩に餌やりをしている家に対し周辺住民が、糞被害に遭っているため何とかしてほしいと訴える。
  • 原因:夫を殺害した妻がそれを隠蔽するため、自宅を鳩屋敷にし人が寄り付かないようにしたもの。
  • 結末:夫を殺害した妻と、その不倫相手が共謀し鳩屋敷を燃やそうと画策していたところを取り押さえる。

高級住宅街を横切った先にある、築四十年超の木造建て一軒家には、おびただしい鳩(ハト)の群れに囲まれています。無数の糞により異臭が立ち込め、周辺住民は日常生活にも支障をきたすほどの迷惑をこうむっています。今回の依頼主は、鳩屋敷の隣家に住む佐久間末吉(さくま すえきち)です。

鳩屋敷を前に立ち尽くす恵美子の前に、豊島区の鳩対策課職員・大塩伸八(おおしお しんぱち)が現れます。大塩は隣家の鳩対策を訴える佐久間の機嫌を損ねたため、恵美子に同行したいと申し出ます。二人で佐久間の言い分を聞いていると、佐久間の飲み友達である芳野智吉(よしの ともきち)が現れ、隣家に何かする素振りを見せる佐久間を焚きつけます。

まるはむ
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鳩屋敷の隣は傘を差さなければならないほど、上から鳩の糞がひっきりなしに落ちてくる様子。隣人は我慢の限界のようです。

佐久間家を出た後、二人は問題の鳩屋敷を訪ねます。住人の名は、内海道彦(うつみ みちひこ)。家に来た鳥への餌やりを始めたところ、近隣住民が気づいた頃には、周辺に糞被害が広がる鳩屋敷になっていたと言います。内海に鳩への餌やりの中止を求めたところ「鳩が可哀想」と言われ聞き入れてもらえません。

内海は餌やりの終了に渋々同意したものの、すぐに再開するのは目に見えています。どうしようかと考える恵美子に対し、大塩は別居している内海の妻を訪ねてはどうかと提案します。

駅前のスーパーでマネージャーをしている妻マキは、勤務先スーパーの店長・高瀬鷹史(たかせ たかふみ)を伴って現れ、現在一緒に住んでいると言います。

内海の鳩屋敷問題を何とかしたいと言う、マキと高瀬は既に男女の仲です。そして高瀬は、佐久間行きつけのスナックで「内海を家ごと消してやる」と息巻いていたと証言。恵美子と大塩は、問題のスナックへ聞き込みに向かいます。

スナックでは、佐久間が怒り狂い“殴り込むだの火をつける”と言い、それを芳野が焚きつけていたことを聞き出します。そして、日が暮れたころ、恵美子と大塩は再び鳩屋敷(内海家)へ向かいます。薄暗がりの中で大塩は無言で玄関の鍵を開けると、内海に声をかけることもなく室内に不法侵入します。大塩を咎めながらも後に続く恵理子に大塩は、わずかにできたスペースに隠れるよう指示します。

二人が潜んですぐに、玄関先で物音が聞こえ男女が言い合いながら家に入ってきました。侵入者の運んできた物体を見ると、それは床に横たわる佐久間で酔いつぶれているようでした。驚いた恵美子は次の瞬間、バットを振り上げた男が飛び込んでくるのを目にします。

男にバットで叩き殺される大塩の姿を前に、ショックのあまり声も出ない恵美子。次は自分の番だと恵理子が思った瞬間、犬頭が登場し恵美子を助けてくれます。恵美子が大塩だと思い共に行動していた人物は、実は犬頭が変装した姿でした。

バットで襲ってきた男は芳野で、女は内海の妻マキでした。そして何と、鳩屋敷の住人でマキの夫の内海道彦は一年前にマキに殺されていたと判明。男女の諍いが原因で夫を衝動的に殺害したマキは、不倫相手である芳野に連絡。連絡を受けた芳野は道彦の死体を床下に埋め、自分が道彦に成り代わり鳩への餌やりを始めたのです。

鳩の糞による悪臭で死体の腐臭をごまかすことができ、また内海家から近隣住民を遠ざけることにも成功。その後は、隣家の佐久間を煽って放火をさせるよう誘導するか、佐久間が行動に起こさずとも放火犯に仕立て上げることを考えていたのです。

きゅんはむ
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佐久間さんは利用されるし、一年もの間鳩の糞被害に遭うし…大変すぎたね。犬頭さんが来てくれて良かったよ~。

まるはむ
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一見複雑な事件だけど、結局は一組の不倫カップルが起こした事件!女性はマキ、男性は高瀬一人だったんだね。

高瀬が内海道彦の死後、道彦になり、また佐久間の飲み友達・芳野になったのでした。真相解明の後は、お馴染みの犬頭の魔法で高野に幻覚を見せ、騒ぎを聞きつけた警察が来る前に、二人はその場を立ち去ります。

終の部屋

問題・原因・結末
  • 問題:介護施設の階下の部屋から順に、入居者が亡くなっている。
  • 原因:最初に亡くなった入居者は息子に殺害されており、犯人である息子が他に事件に見立てようと画策したもの。
  • 結末:犬頭に見破られ襲い掛かってきたところを、返り討ちにされる。

最後の章では、恵美子の前任で雅弘氏の看護をしていた薦田恵美子(こもだ えみこ)が雅弘邸を訪ねてくるところから始まります。雅弘氏に直接会うことなくお別れを言いに来たという薦田に対し、何があったのか訊ねると、自分には死期が迫っていると言います。

入居している介護施設「アストラ」では、ここ一ヶ月の間に203号、303号、403号室の住人が立て続けに亡くなり、次は503号室に入居している自分の番だと囁かれているのだそうです。薦田に恩義を感じている犬頭と恵美子は、薦田の不安を取り除きたいと相談に乗ることにします。

時期名前入居理由死因
一ヶ月前203号室
新堀正一(72)
10年以上前から脳の病気で闘病中。認知症の症状が出始め、息子一人では面倒が見られなくなり入居。一人息子の家に外泊中に風呂場で死亡。
故意に湯船に沈められた形跡あり。
二週間前303号室
澤井光央(83)
妻に先立たれ、息子は一人いるも結婚している。
糖尿病で足が不自由なため、杖が手放せない状態。
息子宅に出かけた時に土手から落ちた。
一人散歩中に川辺で転落死。
三日前403号室
川原泰治(80)
妻子もなく天涯孤独。左半身に麻痺があり日常の動きはできるも、時折辛そうにしていた。一ヶ月前に施設を退所。
千葉の自宅が火事で全焼し死亡。

二階からじわじわと上階へ上がっている死の気配に怯える薦田を見た二人は、「終(つい)の部屋」の謎を解くため「アストラ」へ出向きます。部屋の間取りは全て同じこと、出入り口正面の窓は隣のマンション「バンデルハイツ」の壁でさえぎられていることを確認します。

亡くなった三人は施設内で交流があり、二か月前に新堀が転び怪我をしてから特に仲良くなったように見えたとのこと。

三件の事件は全て警察の管轄が違い、縄張り意識から情報共有に弊害があるようです。また、三ヶ月ほど前に新堀は「天女を見た」と騒ぎ暴れたと、薦田は証言します。

唯一殺されたと判断されている新堀の調査のため、息子の栄介(えいすけ)を訪ねると、10年に及ぶ闘病が大変だったこと、警察を辞めた無念については乗り越えたと話します。新堀の死後、施設で懇意にしていた二人が立て続けに亡くなっていることに対しては、偶然だと言い切りました。

次に澤井光央を息子・光一を訪ねると、光央を自宅を売却した資金で入居させたものの、光央がギャンブルで入居資金を半分すっていたことが判明。図らずも、ここで一緒にギャンブルをしていた川原の名前が出たことで、川原が施設への支払が滞ったため退所し、自宅へ戻ったことを知ります。

最後に、退所後の川原の面倒を見ていた介護士・佐々木町子を訪ねると、川原家の出火原因が煙草の火の不始末と言われているが納得がいかないとの証言を得ます。施設を追われ生活保護を受けるほど生活に困窮していた川原だったが、戸締りや火の元は気にし、酒や煙草をやめていたと言います。

「アストラ」に戻った二人は隣のマンション「バンデルハイツ」に行き、その壁に何か血の付いたものを下から上に引っ張り上げた痕跡を見つけます。新堀の「天女を見た」との証言を思い出した犬頭は、六階へ上がり、角部屋の601号室のドアを蹴り破ります。

と、そこは惨劇の舞台となっていました。高級家具で飾られた室内は荒らされ、二人の男が薬の過剰摂取で死亡していました。部屋を出た犬頭は、廊下の突き当たりを右に曲がりその先のドアを開けるとそこは「アストラ」側の窓から見える部屋でした。

その部屋は女性を拉致監禁する部屋で、ある日部屋の窓から逃げようとした女性が失敗し、窓から落下し死亡。「アストラ」と「バンデルハイツ」の間に落ちた死体を、男が壁伝いに引き上げているところを「アストラ」の203、303、403、503号室の誰かが脅迫。

その結果、脅迫を受けた者は犯人の特定をすることなく、疑わしいものを順に殺していったとのではないかと恵美子は推理します。

しかし、犬頭は「脅迫者は川原だが、脅迫をしていたのは新堀栄介」と断定。二か月前に新堀が怪我をした原因は栄介であり、それを知った澤井と川原が栄介を脅迫。最初の犠牲者・新堀正一を殺害したのは息子の栄介だと断定したところで、陰から様子を窺っていた犯人の栄介が出てきます。

きゅんはむ
きゅんはむ

元警察官の栄介が事件をややこしくしたけど、結局は父親殺しを隠すために他の事件をでっちあげたってことだよね?

まるはむ
まるはむ

父親を自宅で殺害したら、自分が疑われるからって…他に色々動いたら、余計ボロが出そうとは考えなかったのかな?

父親殺しを隠すため、操作を全く別の方向へ向かわせるため、全ては栄介が仕組んだことだったと判明。恵美子の推理は正に、栄介が考えた筋書き通りでした。しかし、犬頭に見破られたことにより犬頭に退治されてしまいます。

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続編『天使の棲む部屋 問題物件』結末をネタバレ解説

続編『天使の棲む部屋 問題物件』の結末では、次回作を期待させるような余韻が残されていました。

恵美子が雅弘氏の看病をしていると、再び片山が新しい問題物件について書かれたファイルを持ち込みます。次なる謎の物件は、なんと「アパートにミイラ化した死体」という不気味な内容!

遺体の主は、普通の部屋で餓死しており、横には十万円と携帯電話があったにもかかわらず、一切外部に助けを求めなかったというのです。

この奇妙な事件には、「出られない部屋」としての過去の噂も絡んでおり、一筋縄ではいかない問題物件であることが伺えます。

きゅんはむ
きゅんはむ

お金も外部への連絡手段もあるのに、餓死するとか…どう考えても怖い話だよね?死ぬならもっと楽な方法がありそうだし餓死って辛そう…。

まるはむ
まるはむ

餓死するくらいなら携帯で助けを呼べばいいのに、なぜそれができなかったんだろう?謎すぎる…!

この終わり方は、明らかに続編を期待させる布石といえるでしょう。『天使の棲む部屋 問題物件』は2016年に発売され、その後新作は発表されていませんが、今回のドラマ化を機に新たな問題物件シリーズが登場する可能性が高まります。特に、ミステリとファンタジーが融合した独特の作風は、まだ多くの謎を秘めていると考えられます。

また、片山が持ち込む問題物件の新ファイルは、物語の再スタートを予感させる絶妙な演出です。アパートの「出られない部屋」という設定は、読者の興味を引きつけるだけでなく、シリーズの枠をさらに広げる可能性を示唆しています。

きゅんはむ
きゅんはむ

片山は現社長(高丸)派で、雅弘氏を追い払おうと恵美子さんに無理難題を持ち込む嫌な奴です。でも、物語としては必要な人物だね。

まるはむ
まるはむ

次はどんな犬頭さんの超能力が見られるか楽しみだね。雅弘さんの治療も進んで、もっと活躍してほしいなぁ。恵美子さんも負けないで頑張って!

これからの展開については明らかになっていませんが、過去2作のファンにとって、このドラマ化は新作への期待を高める絶好のタイミングです。問題物件シリーズがどんな新たな謎を提供してくれるのか、これからの動向にも注目していきたいですね!

ドラマ『問題物件』の原作小説は、大倉崇裕氏の『問題物件』と続編『天使の棲む部屋 問題物件』です。

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続編『天使の棲む部屋 問題物件』感想と考察

『天使の棲む部屋 問題物件』は、ファンタジーとミステリが絶妙に絡み合った作品です。特に印象的なのは、超人的な能力を持つ探偵・犬頭の存在です。犬頭が問題を力技で解決する場面は、時に荒唐無稽ですが、それが作品の持ち味とも言えます。

きゅんはむ
きゅんはむ

犬頭さんが最初から最後まで無双状態!でも、恵美子の成長や奮闘が物語を引き締めてるよ◎犬頭さんはぬいぐるみの犬太だと考えられます。

また、本作のテーマの一つは「人間関係の闇と希望」です。

  • 天使の棲む部屋では、犯罪者と被害者の関係性が複雑に絡み合う中で、人間の欲望や復讐心が浮き彫りになります。
  • 鳩の集まる部屋では、不倫や殺人といった暗いテーマを描きながらも、最後には真実が明かされることで一筋の光が見えます。

特に終の部屋では、薦田と若宮、二人の恵美子の対話を通じて、「他者のために行動することの尊さ」が伝えられます。

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続編『天使の棲む部屋 問題物件』ドラマ化の見どころ:まとめ

今回、前作『問題物件』と合わせてドラマ化される本作では、以下の点が注目ポイントです。

  1. 豪華な海外ロケ地
    アメリカ・アリゾナ州の壮大な自然や洋館がどのように映像化されるか楽しみです。
  2. キャラクターの個性
    恵美子の純粋さと犬頭の圧倒的な存在感が、どのように演じられるのか注目です。
  3. テンポの良いストーリー
    犯罪や謎解きが次々と解決されていく爽快感は、ドラマでも視聴者を引き込む要素となるでしょう。
まるはむ
まるはむ

「天使の棲む部屋」がドラマ化されるなら、舞台はアメリカじゃなくて国内の可能性があるよね?

きゅんはむ
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映像ならではの迫力ある演出にも期待!中でも「天使の棲む部屋」はミステリーっぽいから、謎が解ける瞬間、ドキドキしそうだよね!

『天使の棲む部屋 問題物件』は、ファンタジー要素を含みながらも、人間の心の闇に迫るミステリ作品です。超人的な探偵・犬頭と、成長する若宮恵美子のコンビが織りなす物語は、気軽に楽しめる一方で深く考えさせられる部分もあります。

ドラマ化により、原作の魅力がどのように映像化されるのか、ファンとして今から楽しみです。この記事を通じて、ぜひ原作やドラマの世界に触れてみてください。

まるはむ
まるはむ

続編がありそうな終わり方だったし、ドラマはもちろん原作の今後にも注目!意外と種類の多い問題物件、次はどんな問題物件が出てくるのか楽しみです。

≫【問題物件】原作小説ネタバレ考察:あらすじを徹底解説はこちら

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公式サイト:問題物件 前枠ドラマ:全領域異常解決室

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