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【原作ネタバレ】私の死体を探してください。のあらすじ&結末は?星月渉原作小説の最後を考察

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この記事では、2024年9月期に伊藤淳史&山口紗弥加主演でドラマ化される「私の死体を探してください。」の原作小説を読んだ感想を書いています。

「私の死体を探してください。(星月渉)」はnote主催『創作大賞2023』で、テレビ東京映像化賞・光文社文芸編集部賞のW受賞に輝いたミステリー小説。推理小説好きなら間違いなく楽しめる本作のあらすじ紹介と、ネタバレありの考察をしていきます。

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読み始めると一気読みすること間違いなし!原作を知ってドラマと見比べるのも面白そう!ドラマは原作とは違う結末なので、両者を比較するとより楽しめます。

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ネタバレ注意!原作「私の死体を探してください。」あらすじ

まず、「私の死体を探してください。」は次の4つのストーリーが交互に語られます。

視点タイトル内容
小説家・森林麻美の
オフィシャルブログ
脳内トリップ森林麻美からのメッセージ
考えていることを綴ったもの
森林麻美のブログで
公開される小説
白い鳥籠の五羽の鳥たち森林麻美の高校時代の実体験を
基にしたノンフィクション小説
森林麻美の夫
三島正隆
三島正隆三島正隆視点の話
森林麻美の担当編集者
池上沙織
池上沙織池上沙織視点の話
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最後に「煌文社文芸編集部」がありますが、基本はこの4つの見出しが交互に入り、物語が展開していきます。

小説家・森林麻美のオフィシャルブログ「脳内トリップ」内容

物語は、森林麻美のオフィシャルブログに公開される記事により話が進んでいきます。

ミステリー作家からの最後の謎!読者への挑戦状は「死体探し」

冒頭、プロローグ(序章)にあたるのが小説家・森林麻美からの挑戦状です。内容は何と、「私の死体を探してください」。驚くべきことに、この物語は森林麻美が死後公開していく記事を基に展開されるのです。

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メールやSNSの予約投稿と同様に、ブログの記事は更新日時を指定できます。なんと、森林麻美は読者へ最後の謎として「自分の死体を探してください」と言ってきます。

Q
森林麻美のオフィシャルブログに最初に公開された内容は?原作小説「私の死体を探してください。」の始まり方は?
A

冒頭では下記の内容が書かれています。

  • 悪性の腫瘍が見つかったため、自ら死を選んだこと
  • 遺作を書き上げたこと、シリーズのプロットは信頼する編集者に託す予定であること
  • 「森林麻美の死体を探すこと」が、ミステリー作家の自分から読者へ捧げる最後のミステリーであること

果たして本当に、森林麻美は死んでいるのでしょうか。ただの炎上商法なのでしょうか。冒頭では分かりかねますが、推理小説好きの大好きな“読者への挑戦状”は読者を一気に物語の世界へ引き込みます。

母の愛する人の正体は詐欺師!?第一弾は義理母への暴露

続く「脳内トリップ」は、夫・三島正隆の母(三島みどり)へのメッセージでした。ブログではあるものの、文章ではなく動画でみどりへの手紙を読み始めた森林麻美。その内容は驚くべきものでした。

森林麻美は施設育ちで家族がいませんでした。初めてできた義理の母親へどのような対応をしたら良いのか、家族とはどういうものかがわからない状態だったと考えられます。

麻美自身は淡々と綴っていましたが、控えめに言ってもみどりの対応は度を超えており誰でも眉を顰めるようなものでした。

Q
三島正隆の母・三島みどりはどんな人物?
A

麻美から見たみどりは姑ですが、読者目線では最高に嫌な人物として書かれています。

  • 毎日麻美の仕事のとき、また息子(正隆)が不在のときを狙って訪問してくる
  • 合鍵を利用し勝手に入ってきては、欠点を見つけては指摘してくる
  • 孫が欲しいが口癖。常識を振りかざすわりに、それは自分の気分で変わる

息子は働かず嫁(麻美)の収入で生活していることに気づいているにも関わらず、麻美の仕事の邪魔をするのを生きがいにしているような人物。

ただただ目障りな義理母みどりに対し、麻美はみどりの身辺を調査しみどりが過去に関わった人物の中から問題のある人物をみどりにあてがいます。それが、みどりの元同級生・橋本良介でした。

Q
三島みどりの中学の同級生、橋本良介はどんな人物?
A

マルチ商法を立ち上げ組織が飽和状態になると他人に任せ自身は飛び、新たな組織を作り責任の所在を不明にし捕まらない。相手に“自分が騙されていることに気づかせない”洗脳する能力も持った詐欺師です。

みどりに橋本を接触させると一週間も経たないうちに、みどりが麻美の家をゲリラ訪問することはなくなります。そして、一ヶ月後には麻美に対し、金銭を要求するようになります。三島みどりの行動を見る限り、結婚詐欺師としても優秀なようです。

義理母・みどりへ宛てたメッセージは「自分がいなくなることで正隆さんに心置きなく無心できるのではないか」ということですが、正隆の手元に自由になるお金がないことは明白です。

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みどりができることは二択。橋本良介と別れること、もしくは麻美の死体を探すこと。麻美は「私の死体を探してください」と話しメッセージを終えます。

三島正隆&池上沙織への遺書の内容は?白い鳥籠事件を小説にした理由も

森林麻美のオフィシャルブログにより物語が展開されていくため「脳内トリップ」も多いのかと思いますが、見出し数は3つしかありません。また、脳内トリップの最後、三島正隆に対するメッセージは実は正隆自身が付け足したもので麻美は夫宛てのメッセージは残していません。

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え?どういうこと!?と思ったかと思いますが、一つずつ紹介します。

Q
実際にあった「白い鳥籠事件」を小説にした理由は?
A

「白い鳥籠事件」は森林麻美自身が高校生の時に同級生4人と集団自殺を図り、麻美だけが生き残ったというもの。小説家・森林麻美としてなぜそれを隠していたのかの理由は、「事件関係者かどうか自分に尋ねる人もなかったため隠したわけではない」とのことです。

また、小説にした理由は「死ぬまでにはあの時のことを小説にしたい」と小説家になって考えていたからです。

Q
池上沙織(Iさん)へのメッセージは?
A

小説家と編集者以上の関係を望む池上に嫌悪感を抱いていたこと、自身の遺作は池上の手に渡ることは決してないこと、もう金輪際自身の作品に関わってほしくないことを示します。

“小説家と同化したい”と願う池上の行動の異常性を指摘し、人との距離感を考えるよう伝えます。

Q
夫・正隆へのメッセージは?
A

実は、本物のブログには正隆へのメッセージは書かれていませんでした。しかし、このブログ記事を最初に見た正隆自身によって「正隆自身にとって心地良い妻・麻美からのメッセージ」が追記されます。

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正隆は小説家志望。だけどずーっと麻美の稼ぎで生活しており、書いてはいませんでした。そんな正隆が麻美の言葉として追加したメッセージは…。

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正隆への感謝と正隆が小説家として大成するということ!…どんだけ図々しいんだ?親子そろってヤバすぎ!!山口紗弥加さんがどんな麻美を演じてくれるか楽しみです。

ドラマ「私の死体を探してください。」は、最新話をTVer、全話をU-NEXTで配信しています。

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森林麻美のブログ小説「白い鳥籠の五羽の鳥たち」あらすじ

森林麻美の死後にオフィシャルブログで少しずつ公開される自叙伝的な小説「白い鳥籠の五羽の鳥たち」の登場人物とあらすじは下記のとおりです。

舞台は女子高!登場人物は同級生5人

物語の舞台は、姫上女学園高校。これは森林麻美高校時代に体験したことが基になった小説です。登場人物は森林麻美を含め5人の高校生です。

  • 森林麻美
    三歳の頃、実父から殺されそうになるも虐待の通報によって助けられる。以降、児童養護施設「藤花園」で生活している。
  • 佐々木絵美
    麻美の初めての友達。幼いころより父親から性的虐待を受けており、母親や中学のときに出てった。以降、父と二人で生活しており、実父の子どもを妊娠する。
  • 福原奏
    ダウン症の兄(律)を持ち、一家は律を中心に回っている。律は奏の学校行事の度にわざと体調を崩している節があるも、家族はそれを容認し常に奏には我慢を強いている。
  • 藤田友梨香
    裕福な家庭に育つも、両親が医師で将来医師になることを強要されている。将来はネイリストになりたいが、反対されており将来が見えず絶望している。
  • 山本由樹
    父は不倫しており、それを知っている母は祖母(父の母)の介護を由樹に押し付けている。走ることが好きで陸上部に在籍していたが、介護が理由で退部を余儀なくされる。

実在にあった「白い鳥籠事件」がモデル!白い鳥籠の五羽の鳥たち

「白い鳥籠事件」は、夏休みの教室で仲良しの女子生徒5人が集団自殺を試みるも、1人が生き残ったことで世間を騒がせた事件です。

その生き残った一人が森林麻美であり、集団自殺ではなく生き残った生徒(麻美)が全員を殺した犯人という見方もありましたが、証拠不十分で罪には問われなかった事件です。

“白い鳥籠”と呼ばれたのは、5人のケータイに絵美が“白い優美な鳥籠とそこから飛び立とうとする小鳥の絵”を描いたからです。

うぃんはむ
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集団自殺の直前に絵美が修正液で描いたこの絵から、「白い鳥籠事件」と呼ばれたんだね。即席で描いた絵なのに綺麗ってスゴイね◎

死んだ友人4人からのメッセージ!それぞれの自殺理由

ブログで書かれた事件の真相は、麻美が4人を殺した毒殺犯ということではありませんでした。真相は、それぞれが悩みを抱えており、現状を打開しようと考えた“5人の狂言自殺のときを自身の自殺のときとすることを決断した”というものでした。

それを麻美が知ったのは、5人でやり取りをしていた日記からでした。5人それぞれがアカウントを持ち、5人だけで共有できる日記のコメント欄をチャットのように使い、日常的にやり取りをしていました。

狂言自殺から一人目覚めた麻美が事件後に日記を開くと、そこにはそれぞれの自殺理由が書かれていました。

むむはむ
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更新日時は事件の翌日、7月31日。皆、日時指定の予約投稿をしていました。それぞれの日記とは…?

  • 佐々木絵美
    小さいころから父親に性的虐待を受けていたこと、父が母を追い出したこと、父の子どもを妊娠するも中絶ではなく産めばいいと言われたことに、このまま父に地獄に閉じ込められると絶望。高濃度の酒を飲み自殺。
  • 福原奏
    奏を生んだのは兄のためだと母から聞かされ、自分の存在理由がわからなくなった。母が死んだら兄の面倒を見るのが当たり前を言われ絶望したため。祖父母宅の農薬を飲み自殺。
  • 藤田友梨香
    両親に医師にはなれないと伝えたところ、今度は医師との見合い結婚を薦められた。親には、自分がどうすれば幸せになるかはどうでも良いことだと知り絶望。致死量の睡眠薬を飲み自殺。
  • 山本由樹
    陸上部を辞めたころから家が地獄のようになった。父は外で女の人と暮らし、母はぼけている祖母(父の母)だけでなく、由樹自身にも復讐をしたいのだと感じている。極めつけに学校を休学させると言われ、介護の終わりも見えず絶望。致死量を超える風邪薬で自殺。
Q
白い鳥籠事件の結末は?提案者は誰?
A

白い鳥籠事件の結末は、森林麻美以外の4人が実際に死んだというものでした。

提案者は、麻美でしたが、実際に死ぬつもりはなく、集団で狂言自殺を図ることで自分たち5人の現状が酷いことをアピールし周囲が変わってくれることを期待して起こそうとしたものでした。

施設育ちの自分だったが、周囲には見た目では分からずとも死を選ぶほどの絶望を背負って生きている人もいること、それを小説をいう形で残すことで誰かの役に立つかもしれない、何より自分の友人たちの悲しい話を世間に知ってほしかったというのが「白い鳥籠の五羽の鳥たち」を書いた理由でした。

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森林麻美の夫「三島正隆」視点のあらすじ

結論から言ってしまうと、森林麻美は自殺ではなく夫・三島正隆に殺されています。そして、三島正隆は真相に気づいた池上沙織(森林麻美の担当編集者)も殺す、この作品の真犯人です。

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ハッキリ言って、三島正隆はクズです!こんなヤツが実在したらと思うとゾッとします。ドラマでは伊藤淳史さんが演じますが、どんなナルシストのクズ男になるのか楽しみです。

最強のクズ男!三島正隆

三島正隆は無職で家事もしない、森林麻美の稼ぎで生活しているヒモです。にも関わらず、自分は何もせずとも特別な才能でもあると思っているのか小説家を気どり、また不倫もするどうしようもない男です。

  • 森林麻美の担当編集者、池上沙織と不倫
  • 就職した商社を半年で辞めた後は無職、麻美の稼ぎで生活している
  • 小説家志望とはいうものの、十年以上一度も作品を完成させたことがない
  • 成果も結果も出さないが、なぜか自分を天才だと思っているのか人を馬鹿にしている
  • ナルシシズムで世界は自分の思い通りに回っていると思っている
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なんでこんなに自分に自信があるんだ?モテると思ってるんだ?というくらい、突っ切っています。初小説を書き上げた正隆はなぜか自信満々!

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「麻美と離婚して沙織と結婚し、作家として生計を立てる」って…!?なんでそんな自分に都合よく考えられるのか…呆れて絶句してしまいます。

森林麻美を殺したのは、夫・三島正隆

森林麻美はなぜ、こんなにどうしようもない夫を長年養っているのでしょうか。それは「自分の小説家としての成功を一番近くで眺め続けさせるため」でした。しかし、脳腫瘍を宣告された麻美はある計画を立てます。

それは、正隆が書いた作品を読んで自分がされてきたことを返すというものです。心血を注いで書いた作品を正隆に馬鹿にされ続けた麻美は、自分が傷ついた言葉をそのまま正隆の作品を見て言ってやろうと画策します。

そこで正隆と不倫関係にある沙織に、正隆が小説を書くよう誘導するよう依頼します。正隆が途中で小説を書くのを辞めないように、沙織には妊娠したと嘘をつかせ、正隆が最期まで小説を書き上げるよう導きます。

正隆が書き上げた小説を最初に見せたのは、麻美でした。麻美はそれをすぐには読まず正隆を焦らします。7月30日、ようやく麻美から“処女作を読んだ”と言われた正隆は期待に胸を膨らませますが、麻美から返ってきたのは思わぬ酷評でした。

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20代女性が40代のクズ男を好きになってる設定らしい…。自分をモデルにした人物が主人公の小説は、かなりのヤバさを醸し出しています。

自分の書いた小説を「ゴミ」と麻美から言われた正隆は、衝動的に麻美を殺してしまいます。麻美の死体を処理し一息ついたところで、沙織が訪ねてきて麻美のブログに公開された内容を知り愕然とします。

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ブログの内容は冒頭の「私の死体を探してください」!麻美はほっといても自殺するつもりだった!?と知った正隆はビックリ。

Q
森林麻美は自分が正隆に殺されると知っていた?ミステリー作家、森林麻美の物語の全貌とは?
A

三島正隆が小説を馬鹿にされたら自分を殺すのではないかと想像し、その後を考えたという森林麻美。自分が殺されたら、山中湖の別荘で解体するはずだが、それが済むとに二度と別荘には訪れないのではないか。

ゆっくりと麻美を殺したことに怯えてほしいと考えたため、別荘に行くしかない状況を作りたいと考え、正隆が実家に無心できないよう母・みどりに橋本良介をあてがいます。

正隆が唯一動かせる資産である東京のマンションを売ったら、山中湖の別荘に来るしかなくなるはずだから、そこに面白いゲストを呼ぶことを思いつきます。それは、佐々木絵美を詩に追い詰め、今ものうのうと生きている父・佐々木信夫です。

信夫を呼び寄せるため「白い鳥籠事件」のノンフィクション小説を書き、それを信夫に知らせるメールを送りました。麻美は別荘に信夫が訪ねてくるか、自死する可能性もあると考えていましたが、見事に両方当たっていました。

池上沙織を殺したのも三島正隆

麻美は夫・正隆に遺書を書きませんでした。自分への遺書がなかった場合、正隆は「麻美はどうして殺される前に遺書を書いていたのか」、「まだ何か書いているのではないか」と考え続け、別荘で病んでいくのではないかと想像したからです。

ブログに公開される小説「白い鳥籠の五羽の鳥たち」を読んだ信夫は正隆がいる別荘に麻美を訪ねてくるのですが、何と佐々木信夫に送ったメールアドレスがブログのIDだと正隆は気づきます。

麻美のブログを公開前に見た三島は、自分への遺書を最後に付け足します。その文章(文体)に疑問を持った沙織は「最後のブログは麻美自身が書いたものではなく、正隆が書いたものではないか」と、正隆に正面切って尋ねます。

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真犯人に「あなたが犯人ですよね?」と言って良いことないのにー!自分宛の遺書を自分で書くという失態を沙織に見破られた正隆は、沙織も殺害します。

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森林麻美の担当編集者「池上沙織」視点のあらすじ

池上沙織は森林麻美の小説のファンですが、自身も小説家志望だったがそれが叶えられず編集者になりました。小説家と同化したいという異常な性質を持つ編集者で、麻美の持ち物を共有したいという思いから三島正隆に誘われ男女の関係になます。

憧れも行き過ぎるとストーカーに?沙織の異常性

自身がなりたくてもなれなかった小説家。憧れの小説家・森林麻美の担当編集者となった沙織は、“森林麻美の一番に近い人になりたい”と願うようになります。

麻美のPCのパスワードを知っており、麻美の自殺をほのめかすブログ記事を見て当然のようにパソコンを開き、仕事部屋を漁る沙織…。仕事部屋にあった三十本以上のUSBメモリを自分の持ち物であるかのように持ち出し、当然のように中身を全て確認しナンバリング、一覧表を作成するなど異常行動が目立ちます。

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先生の担当編集者は沙織だけじゃないのに!まるで自分のもののように、先生の作品を扱う沙織のヤバさ…っ!!

持ち物(夫)を共有したい!三島正隆との不倫

沙織は正隆が好きというわけではなく、森林麻美の持ち物(夫)だから不倫関係になったようです。夜に食事に誘ったのは正隆ですが、連絡先の交換を持ちかけたのは沙織からです。にも関わらず、「妻の担当編集が逆らえないのをいいことに」と、全面的に正隆に非があるように物事を見ています。

また、正隆との不倫が麻美にバレた(と沙織が知った)ときは、土下座をし「なんでもします。許してください。」と麻美に許しを請います。

むむはむ
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正隆のお金は全て麻美から出ているのに…何でバレないと思っていたのか疑問すぎる!

不倫を黙っている代わりに麻美が望んだのは、下記の2点でした。

  1. 正隆に小説を書くよう励ますこと
  2. 麻美が指示したタイミングで、正隆に妊娠したということ
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麻美の計画のためには、正隆が小説を書く必要があるから…それに利用されたんだね。一度も小説を書き上げたことがない正隆に小説を書かせるのは、大変そうだよね。

麻美のブログに抱いた違和感!真犯人に気づいたのは沙織だけ

麻美が最期に公開した「脳内トリップ」では、Iさんと正隆へのメッセージが綴られていました。Iさんは池上沙織のことで「もう金輪際、私の作品に関わらないでください」と沙織にとって厳しいことが書かれていました。

続く「わたしの夫、正隆さんへ」では正隆へのメッセージが書かれていましたが、読了した沙織は違和感を感じます。原因を考えた沙織の違和感は、はっきりとした疑惑となり正隆に会うため山中湖を訪れます。

ブログの文体から「表記の揺れ」を感じ取った沙織は、最後のメッセージは麻美が書いたのではなく正隆が書いたのではないか、そして麻美を殺したのは正隆ではないかと疑惑をぶつけます。

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犯人だと思っている人に正面切ってぶつかれる人ってスゴイよね…。僕だったら絶対一人で行けないな。結果、沙織は正隆に殺されてしまいます。

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原作「私の死体を探してください。」のラストは?結末を考察

原作の最後は、「煌文社文芸編集部」という見出しで森林麻美が自殺をほのめかすブログを書いてから一年後、三島正隆が山中湖の別荘で自殺しているのが発見されます。

森林麻美の死体も見つからず、遺作となったプロットの行方も分からないままの状態でしたが、煌文社文芸編集部の編集長・神永進の元へタイムカプセル郵便が届きます。

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タイムカプセル郵便は十年先まで日時指定して送ることができる郵便。内閣府認定の公益財団法人日本郵趣協会が行っている実際にあるサービスです。

神永進は大学時代に森林麻美と三島正隆が在籍していた創作サークルの代表で、麻美の執筆活動やデビューにも協力してくれた人物です。

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ドラマでは要潤さんが演じます。麻美は神永さんを慕っていたけど、正隆は「自分では創作せず人の作品を読んでアドバイスするだけ」の人物と言っています。

神永進に宛てた郵便の中身はUSBメモリでした。中には麻美自身が計画した一連の出来事の顛末が書かれていました。

物語は全て麻美の計画通り

そこには、沙織が正隆に殺される以外は、ほぼ全て麻美が計画した通りに物事が進んでいったことが分かります。

Q
森林麻美が神永進に残したUSBに書かれていたことは?
A

書かれていた内容は下記になります。

  • 高校時代の友人四人が亡くなってしまったときの絶望、そして自分だけがその事件で当初の目的(自分の周囲の環境が良くなればいいという)を果たしたことへの罪悪感
  • 自分が小説を書き始めた経緯正隆への自分の気持ちの変容
  • 自分が脳腫瘍を宣告された時に、自分が感情を失う前に正隆に最後の復讐を企てた計画の全体像

「予定通り三島に殺されるという目的は達成できた」と書いてあることから、物語の全ては麻美の壮大なミステリー作品だったと言えます。

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どうやらダメ男の正隆に麻美は愛されたかった様子。また、自分が誰かを上手く愛せるような人ではなかったとも書いています。

「正隆への憎しみことが、私の愛情だった」と記し、真実の見届け人として神永を選んだと結んでありました。また、メッセージと一緒に入っていたのは、池上沙織が欲しがっていたサイコガールシリーズの完成原稿のファイルも入っていました。

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プロットではなく完成原稿!しかもそれを池上のパソコンからアップロードする森林麻美先生!池上のしたことの更に上を行くのはさすが、ミステリー作家…っ!

自分が小説家になれたのは神永先輩のおかげとあり、真実を知った神永は慌てて池上沙織に電話をします。誰も行方を知らない池上沙織は、もしかしたら三島正隆に殺されたのではないか。と警察に相談するも、あまり重く受け止めてもらえず物語は終わります。

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森林麻美は意図して7月30日を選んだ?

「白い鳥籠事件」で友人4人が自殺したのは7月30日、また森林麻美が殺された日も7月30日です。麻美は正隆が書いた小説を読んだと本人に告げる日を調整できたことから、意図して友人の命日である7月30日を自分の殺害日としたと考えられます。

また、穿った見方ではありますが「脳腫瘍を宣告された」とありますが…それは本当なのでしょうか。本当だとして、それは治らないほどのものだったのでしょうか。

書かれてはいませんが、例えば小さな病気が見つかったなどの些細なきっかけから想像を膨らませ、それを実行したのでは?との見方もできるのではないかと、この作品を読んで考えてしまいました。

三島正隆視点の麻美は…

  • 人を驚かすためだったら何でもやる
  • 別荘地下では鹿を解体したり、知人のつてを使い人体の解剖や検死の見学にも行く
  • 3Dプリンターを使ってモデルガンを作る
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病気がきっかけで将来を考えるようになり、復讐がしたいと思い想像を膨らませた結果…壮大な計画を立てたのでは?とも考えられなくもないよね。

ドラマは全6話放送とのことで、主演は伊藤淳史さんとなっていることから三島正隆視点で物語が展開されるのではないかと思われます。

原作から入ってもドラマを見たくなる、ドラマから入っても原作ではどのように描かれているのか気になる作品「私の死体を探してください。(星月渉)」。

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ドラマ放送後に、ネタバレ感想を書いています。小説とドラマの両方をチェックし、比較を楽しみましょう♪

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