2024年秋クールのドラマ『キュロスの女 -スクープという名の狂気-』のオープニング主題歌に、go!go!vanillas(通称「バニラズ」)の「Persona」が起用されました。この楽曲は、現代社会を反映する「ペルソナ」をテーマにした深いメッセージが込められたロックチューンです。
今回はこの「Persona」の歌詞を紐解き、その意味やドラマにどうリンクしているのかを徹底考察していきます。
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Persona(ペルソナ)ってどんな曲?
「Persona」は、バニラズがドラマのために書き下ろした新曲であり、彼らのアルバム『Lab.』にも収録される楽曲です。
歌詞ペルソナの意味を深読み!キーワードごとの解釈
ここからは、歌詞の中で気になったワードの意味をドラマのストーリーとあわせ解説します。
「麻痺して簡単に酔うよ」
EVERYBODY 麻痺して 簡単に酔うよ
一寸先は闇のプレジャーアイランド
だってここは 聖者の仮面に鬼潜むもん
逆に新しいのかも正攻法
どんなんのがいい?
ヘマしたら閉園?
オワコンか?
ここもまた引用:Persona
冒頭で「麻痺して簡単に酔うよ」とあるように、現代のSNSやメディアに蔓延する情報に感覚が鈍り、誰もが疑いもなく飲み込んでしまう状況が描かれています。
ドラマ『キュロスの女』でも、週刊誌の記者たちが追うゴシップやスキャンダルにより、真実が曖昧になり、世間の人々が一方的に情報に踊らされるシーンが度々描かれています。
わかるー!SNSやネットのニュースを見てると、真実がどこなのか分からなくなる時あるよね~。
うんうん!みんながすぐに信じちゃうから、悪い情報が広まりやすいし…。TVや新聞より早いし拡散力があるから、フェイクニュースに注意したいよね。
「聖者の仮面に鬼潜むもん」
「Persona」の中で最も印象的なフレーズのひとつが「聖者の仮面に鬼潜むもん」です。これは、善人を装った人の裏にある悪意や不正を示唆しています。
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『キュロスの女』の劇中でも、登場人物たちが仮面を被りながら自分の利益を追求する姿が描かれ、その裏で蠢く闇が徐々に明らかにされていきます。
聖者の仮面って怖いね…!善人ぶってても実は悪い人もいるもんね。キュロスの女は芸能界が舞台だから、騙し合いみたいなとこがあるよね?
うん、キュロスの女の登場人物たちも、みんな仮面を被ってるような気がするよ!だって、原作だと一番の黒幕が共演者だもんね?
≫【原作ネタバレ】Qros(キュロス)の女の結末は?あらすじ考察はこちら
主題歌「Persona」とドラマのリンク
「Persona」の歌詞は、まさに『キュロスの女』のストーリーと重なる部分が多いです。
『キュロスの女』では、ゴシップ記者の栗山(桐谷健太)やその若手相棒の矢口(影山拓也)が「真実」を追いかけ、時には「真実」を歪められてしまう場面もあります。これが「ペルソナ」によって覆い隠された芸能界や社会のリアルさを象徴しているように思えます。
Personaの本来の意味は「仮面」
ここで、「Persona(ペルソナ)」の本来の意味について触れておきましょう。ラテン語で「仮面」や「役割」を意味する「Persona」は、心理学者カール・ユングが用いた概念でもあり、日常生活において他人に見せる「表の顔」、つまり自分が周囲に見せたい自分の姿を指します。
ドラマ『キュロスの女』に登場するキャラクターたちは、それぞれ異なる「ペルソナ」を纏い、表の顔と裏の顔を使い分けながら生きています。
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特に、主人公の記者・栗山は、スキャンダルを暴く鋭いジャーナリストという「表の顔」を持ちながらも、内面には深い葛藤や過去のトラウマが隠されている人物です。ドラマの中で彼が他人のペルソナを剥がし、真実に迫ろうとする姿勢は、「Persona」の歌詞と深くリンクしています。
「ファインダー覗き見る目に映る黒」
ファインダー覗き見る目に映る黒
神様どうかお許しを聖人からの退任を
後出し懺悔しても背負う十字架(クロス)
シスターが手振ってら
バイバイバイバイバーイ引用:Persona
この部分では、真実を暴こうとする視線の先に見える「黒」、つまり「闇」や「悪意」が描かれています。
『キュロスの女』の記者たちも、ファインダー越しにスキャンダルを追う中で、時折見せる人物の暗い一面や闇を垣間見る瞬間があります。ドラマの中で栗山たちが「聖人からの退任」を決意するシーンでは、このようなペルソナに迫る姿勢が重なり合います。
「聖人からの退任」…栗山は根は良い人なんだろうけど、職業に苦しめられているよね。彼の中で善悪があって、公表するスクープは選んでる感じがするし…。
ファインダー越しに闇を見るって、記者の仕事そのもの!ペルソナ(表向きの顔)で隠れている闇を見抜くのが記者の役割なんだろうね。
曲のメッセージ「悲劇」を「喜劇」へ
この曲のメインメッセージは「悲劇」を「喜劇」へと写し替える「HOPE」としての意味です。
ドラマの中で、栗山や矢口が追うスキャンダルやゴシップは、悲劇や社会の闇を扱っています。しかし、最終的に彼らが目指すものは、「ペルソナ」をはがし、本当の顔をさらけ出すこと。それはある意味で浄化であり、人々に希望を与える「喜劇」へと変換することに通じているのです。
悲劇を喜劇に…ってことは、真実を暴いて、みんなが救われるってことかな?原作での最後は、結構スッキリした読後感だったよね。
そうそう!栗山たちが本当のことを世の中に伝えて、少しでも悪をなくすことが目的なんだね。ブラックジャーナリストの園田とは違うよ。
≫【ネタバレなし】原作「Qros(キュロス)の女」ってどんな話?あらすじ紹介はこちら
「偽造に媚びた夢想武装の世に」=芸能界と「Persona」の世界
偽造に媚びた 夢想武装の世に
攻めより受けで 赤く塗れ本心
どう?どう?あな香ばしや
エセのから騒ぎ
出し抜いて 切り込め抜刀 切り取ればそう
食い込む刃に衣着せぬのさ
けっこう痛いよ 食らうと痛いのよ 泣きそう
痛いの痛いのどっか飛んでってくれよトラウマ引用:Persona
「偽造に媚びた夢想武装の世に」というフレーズは、偽りの世界に溺れていく現代社会や芸能界の状況にぴったりと合います。ドラマ『キュロスの女』では、登場人物が「偽り」の顔を持ち続け、芸能界の闇を象徴しています。
歌詞にも「本心で赤く塗れ」とあるように、ペルソナを剥がして本当の自分で生きる覚悟が問われているのかもしれません。
夢の武装…かっこいいけど、どこか怖い言葉だね。みんなペルソナで覆われていて、本当の顔を見せるのはリスキーってことかな?
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10月21日(月)よる11:06放送🎥
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ドラマは毎回スッキリとした最後ではない部分がリアル!芸能界の闇を感じさせます。ナイトドラマならではの終わりにも注目だよ~。
Personaが伝えるペルソナ社会の危うさ
最終的に「Persona」が伝えたいのは、ペルソナ(仮面)を被って生きることの難しさです。
ドラマ『キュロスの女』の中でも、登場人物たちは社会の中で仮面を被って生きる姿が描かれていますが、時にその仮面を剥がすことで、自らが抱えている苦悩や、隠してきた本心に気づく場面も見られます。
仮面を被らないと生きていけないって悲しいね…でも、現実はそうかも。誰でも“裏”は持ってるし、でもそれをさらけ出すのは怖いよね。
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でもさ?ドラマでは矢口がいつも癒しなんだな~。能天気な持ち前の明るさで、毎回現場を明るくしてくれて助かってるよ◎
Personaで伝える真実と希望のラストメッセージ
go!go!vanillasの「Persona」は、現代の複雑な社会や芸能界において「ペルソナ」をテーマにしたメッセージソングであり、ドラマ『キュロスの女』の主題歌としてもそのメッセージ性は非常に強く共鳴しています。
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— ドラマ「キュロスの女 スクープという名の狂気」【テレ東公式】 (@premiere23_tx) October 22, 2024
#キュロスの女 第4話予告映像❗️
10月28日(月)よる11:06放送🎥
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第4話は、ネットで話題の人気歌姫が登場!
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go!go!vanillasが伝える「HOPE」としての意味を噛み締め、ドラマの進行とともに「Persona」のメッセージがどのように響いてくるかを楽しんでみましょう。
Personaの歌詞が、だんだんとドラマとリンクしてくるね!どっちも奥が深い!ドラマの最初にかかるこの曲、カッコよくて好きなんだ~♪
本当だね。歌詞の意味がわかったら、ドラマを重ね合わせて見てみたい!キュロスの女の真実が、最後にどうなるのか注目だね。
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「Qrosの女」の初出は小説現代、2013年2月号~9月号での連載でした。今から10年以上も前の作品ですが、現代の情報社会を既に反映した小説になっており、新鮮な驚きや気づきを与えてくれます。
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OPテーマ曲はgo!go!vanillas「Persona」、EDテーマ曲はIMP.「ミチシルベ」(2024年12月16日発売)です。
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ボーカルの牧達弥さんが「誰もがペルソナ(仮面)を被らなければ生き残れない修羅の時代」と語るように、現代社会におけるペルソナの意味を通じて、表と裏の顔を使い分けざるを得ない状況に対する思いや願いが込められています。
参考:OTOTOY